言断(ごんだん)
性差別にまつわる詩集(その2)
子供に嘘とごまかしを
2019/6/14私たちのものも、おまたと呼んでね。男女平等に
子供に嘘とごまかしを教えましょう。男女平等に
あら、あの言葉が使えなくなったら困るって
エッチな気分になれないから
困った人たちだ
人前でやるなよ、この国の女は
2019/6/8性器は、下品でイヤらしいに決まってるだろう
だから私たちは子をなす
性交が、お上品に組み合わさったり、機械的な体操みたいにするものだったら、お互いに萌えないだろう
だから性器や性交は、下品でイヤらしい。形容としては、正しい
だけど、だからこそ、人前でやっちゃいけないんだよこの国の女は
人前で性交したり、性器の表現をしてはいけない。それは社会の秩序
ましてや子供に向けてなんて言語道断
男の子の性器だけを気軽に描いて、卑猥な言葉で呼び散らかして
下品でイヤらしいとか、無知とか、非常識とか
そう言われても仕方ないだろう
子供に言う言葉
2019/6/11私たちは、性交して、子をなす。きれい事じゃない
その時、無言でしますか
世間話をしながらしますか
「あそこの...角の..田中さんがさあ」
「ああ..あの人ね。...ちょっと痛いわ」
「ゴメン」
しないでしょう
それとも
「私の女陰に、あなたの陰茎入れて」
こんなこと言ってしますか
さて。そこに該当する言葉を、子供に言っているのは誰
幸せな女の国
2019/6/12この国の女は幸せだ
そこら中でおちんちんが見られる
そこら中でおちんちんという言葉が使える
子供の本でも、新聞でも
さぞやいい気持ちだろう
この国は居心地がいいだろう
おまんこは完全に隠されているから、不愉快な事なんて一切ない
さて、立場を逆にしてみたら
皮肉な話
2019/6/13美人女優の写真。ちょっと年をとってきた
独身だって
街を漂うカワイイ子。たった一人で
なんという事だ
これはみんな、男が悪いのだと思っていた
男がふがいないから。誘ってやらないから
でも、違う事がわかった
女が悪いのだ。この国の、勝ち組の女が
まずは母親。男の子に、その性器の下品な言葉を浴びせかけて
次に、子供に関わる女。男の子だけを、性器丸出しで描いて
子供の本でもお構いなしに。自尊心を痛めつけて
男は、バカになれなきゃ女なんて誘えない
でもこの国の男は、女にバカになれない
小さい頃から女に痛めつけられた過去がブレーキをかけるからだ
怖がったり。劣等感とか
勝ち組の女が負け組の女を作ってるなんて、皮肉な話だ